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9-4-3 特別受益の持戻しの免除

Q. 質問者 次男の結婚にあたり、もともと私が所有している土地に一軒家を建て、次男の名義にしてやりました。
ところで、相続の際には、これは特別受益となり次男の相続分は少なくなるとのことですが、次男は実家のそばに住んで他の兄弟に比べても私たちに良くしてくれるので、私としては相続の際には兄弟平等に分けてもらいたいと思っています。何か方法はあるでしょうか。

     
A. bengoshi 特別受益の持戻しの免除をすることができます。


(1)特別受益の持戻しの免除とは
被相続人は、遺言などにおいて、「特別受益の持戻しをしない」という意思表示を行うことができます(これを「特別受益の持戻しの免除 」といいます)(民法903条3項)。

(2)遺留分との関係
特別受益の持戻しの免除の意思表示は、遺留分に関する規定に違反しない範囲内で有効となります(民法903条3項)。

(3)持戻し免除の意思表示の方法
持戻し免除の意思表示は、特定の形式によることが必要とはされていません。
また、「明示の意思表示」に加えて「黙示の意思表示」があった場合でも良いとされています。

①「明示の意思表示」・・・はっきりとした「持戻しを免除する」との意思表示がある場合
②「黙示の意思表示」・・・明示の意思表示がなく、状況から見て持戻し免除の意思表示があったと認められる場合

ただし、黙示の意思表示は、相続開始後にそのような意思表示があったか否か、またその解釈について争いになることがあるため、特別受益の持戻しの意思表示をするためには、遺言書の中に記載することをお勧めします。

(4)黙示の意思表示があったとされた例
次男が実家で親と同居していたが、長男が戦争から復員して同居を始めたため、次男が住居を購入して独立した。その際、「次男に家を出ていってもらわなければいけない申し訳なさ」から親が次男に住宅購入資金を援助した。(鳥取家裁平成5年3月10日審決)






 

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