遺産分割調停の申立てを東京西法律事務所に相談・依頼した場合の一般的な例についてご説明します。
ステップ1相談のご予約
電話かメールでご相談のご希望の日時をお知らせ下さい。
相続のご相談は原則として初回無料です。
※土日祝日のご相談、セカンドオピニオン、ご自身で既に調停を進めてしまっている場合は有料です。
ステップ2初回のご相談
ご予約の日時に当事務所までお越し下さい。
ご相談にあたり、以下のものをご用意頂くと相談がスムーズに進みます。
なお、入手できないものがある場合は、お持ちいただく必要はありません。
初回のご相談は1時間~1時間半程度の時間を見込んでおります。
場合により2時間程度かかる場合もございますので、なるべく時間の余裕がある日にお越しいただくことをお勧めします。
- 1) 親族関係図
- ご相談の登場人物が分かるような図をご用意下さい(手書きで結構です)。
亡くなった方についてはその年月日をご記載下さい(不明な場合はおおよそで結構です)。
- 2) 登記簿謄本
- 3) 固定資産税納税通知書
- 4) 通帳又は取引履歴
※当事務所では、お客様と十分なコミュニケーションを行い、状況を正確に把握した上で、お客様の役に立つアドバイスをさせて頂くことを重視しているため、電話でのご相談は承っておりません。ご了承下さい。
お話を伺った上で、更に資料をご用意頂く必要がある場合は、その場で2回目のご相談のご都合をお伺いします。
ステップ3ご依頼
初回のご相談時に、可能な限り、弁護士からその時点での見通しと方針についてお話をさせて頂きます。
また、ご依頼を頂いた場合の費用についてもご説明をさせて頂きます。
方針と費用についてご納得の上、ご依頼を頂ければと存じます。費用については委任契約書に記載させて頂きます。
ステップ4遺産分割調停の申立ての準備
正式にご依頼頂いた場合、当事務所において戸籍謄本(除籍謄本)・住民票や登記簿謄本などの必要書類の取り寄せを行います。
これらの書類のうち、お客様が比較的容易に入手できるものについてはご協力をお願いしております。
戸籍謄本は、遠方の市役所・区役所から数回にわたり郵送で取り寄せることが多く、相続人の人数等により、全部で30日程度を要する場合があります。
一通り資料が揃ったら調停の申立書を作成し、お客様にご確認頂いた上、裁判所に提出します。
申立書の作成にかかる期間は、標準で7日程度です。
申立書を提出する際、お客様に調停期日についてのご希望をお伺いします。
ステップ5申立てから初回の調停期日まで
裁判所に調停の申立書を送付してから平均して2週間程度で裁判所から当事務所宛に初回期日の調整の連絡があります。
裁判所からおよそ1ヶ月~2ヶ月先の候補日が複数示されます。
候補の日の中から、お客様と弁護士の双方の予定を合わせて最初の調停期日を決めます。
ステップ6初回の調停期日
東京家庭裁判所は霞ヶ関の日比谷公園から道路を挟んだ向かい(弁護士会館の隣)にあります。
期日が始まる少し前に裁判所のロビー1階で待ち合わせをさせて頂きます。
東京家庭裁判所以外の裁判所の場合は、最寄駅など近隣で待ち合わせをさせて頂きます。
- (a)控室~手続の説明
- 期日の始まり方は裁判所によって異なります。
東京家庭裁判所では、裁判所の控室に入ると、調停委員が控室まで迎えに来ます。そこで調停室に同行します。
お客様と弁護士のほか、ご家族の方も控室に入ることができます。ただし、調停室に入ることができるのはお客様本人と弁護士のみのため、ご家族の方は控室で待機します。
調停室では、多くの場合、初回の調停期日の冒頭で、調停委員が調停手続に関して一般的な説明をします。
もっとも、調停手続のあらましについては、ご依頼時に弁護士よりお知らせしているため、調停が始まった時点では、既にご存知のことがほとんどです。
東京家庭裁判所では、調停手続の説明の際、原則として、当事者双方が同席します。ただし、同席したくない場合は、別々に説明を受けることも可能です。
- (b)交渉の開始
- 調停手続の説明が終わると、いよいよ交渉が始まります。
話し合いはすべて調停委員を通じて行うため、当事者が互いに同席することはありません。
調停手続の説明の後、相手方側はいったん相手方の控室に戻り、申立人側のみが調停室に残ります。
初回の調停期日では、調停委員に状況を正確に把握してもらえるよう、詳しい説明に努めます。
話し合いの進行役である調停委員が状況を正しくしないと、調停委員の思い込みから交渉が間違った方向に進み、軌道修正に時間がかかるからです。
なお、調停委員との話は、基本的に、お客様に代わって弁護士が行います。お客様が自ら話をしなければならない場面は限られていますので、「一体、裁判所で何を話したら良いか」という心配をする必要はありません。
調停委員にひとしきり説明が終わると、申立人側は申立人の控室に戻ります。代わって、調停委員が相手方側の控室を訪れ、今度は相手方側から話を聞きます。
- (c)控室
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控室では、休憩を取りながら、調停室の中での会話内容について弁護士からご説明します。
特に、調停委員は、中立な立場である以上、当事者のどちらかに肩入れしているという印象を持たれることを避けるため、ストレートな物言いを避ける傾向にあります。
その結果、調停委員の真意が伝わりにくい場合があるので、弁護士から調停委員の発言の意図についても説明をさせて頂く事があります。
ご家族の方も控室までご一緒される場合は、ご家族の方にもかいつまんでご説明を行います。
しばらく待機していると、相手方側から話を聴き終わった調停委員が、再度、調停室から呼びに来ます。
- (d)2回目の調停室
- 2回目の調停室では、調停委員が相手方側から聞き取った話を申立人側に伝え、事実関係について確認を求めたり、相手方側から提案があった場合は、申立人側の意見を聞いたりします。
そこで、申立人側は、その場で即答できるものは答え、検討が必要なものは次回までの課題とします。
なお、調停委員が伝えるのは、遺産分割に関係する事柄に限られ、相手方の感情論などは極力伝えないため、直接交渉する場合に比べ、ストレスは小さくて済みます。
ひとしきり話が終わると再び控室に戻ります。
- (e)次回期日の設定と課題
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1回の調停期日は、およそ2時間が上限です。
当事者双方が調停委員と1回話をするのに30分かかるとして、当事者双方がそれぞれ調停委員と2回話をすると、2時間かかる計算になります。
調停期日が終わる時刻になるか、話が進んで検討課題が溜まり、それ以上話を進めようがなくなると、その日の調停期日は終了します。
最後に、調停委員は、当事者の一方又は双方に対し、次回までの検討課題や、提出すべき資料を伝えます。
次回の調停期日は、およそ1ヶ月~1ヶ月半後の日の中から、参加者全員の予定を合わせて決めます。
ステップ7期日後の打ち合わせ
期日が終了したら、弁護士とお客様(と付き添いのご家族様)は、裁判所の建物を出て近隣のカフェ等に場所を移します。
お客様に緊張をほぐして頂きながら、30分~50分程度かけて、簡単な期日後の打ち合わせを行います。
弁護士から、その日の出来事のまとめや、次回期日に向けた課題をお客様と弁護士との間でどのように進めていくかをお話させて頂きます。
また、その時点での見通しについて、その時点で明らかな情報を分析してお伝えします。
稀にお客様と弁護士のどちらかが時間の都合が付かない場合、期日後の打ち合わせは省略させて頂く場合があります。
- (a)期日報告書
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弁護士が期日のあらましを期日報告書(A4サイズで2~3枚程度)にまとめ、メール等でお客様あてにお送りします。
期日報告書はなるべく記憶が新鮮なうちに作成しております。多くの場合、期日当日か翌日にお送りします。
期日報告書をご覧いただく事で、期日の内容について、お客様のご理解を深めて頂く事ができます。
また、時間が経った後でも、期日報告書を読み返す事で、期日に何があったかを簡単に思い出す事ができ、大変重宝します。
ステップ82回目以降の期日
2回目以降の期日では、調停手続の説明はありませんが、それ以外は基本的に1回目の期日と変わりません。 調停では、様々な争点を以下の5段階に整理し、上から順に話し合いを行って行きます。
- ①相続人の範囲
- ②相続財産の範囲
- ③相続財産の評価
- ④寄与分と特別受益
- ⑤具体的分割方法
上記①~⑤のうちどれが争点となるかは、ケースごとに千差万別ですが、それぞれの段階ごとに話がまとまった時点で中間合意を行います。 中間合意は、当事者双方の面前で、担当裁判官が合意の内容を確認することにより行われます。その場には担当書記官や調停委員も立ち会います。 中間合意は後で覆すことができないので、調停の成立に向けて着実に話を進める事ができます。 このように、調停は、争点を整理して段階ごとに進んでいくこと、話が後戻りしないことが特徴です。
ステップ9調停成立
2回目以降の期日では、調停手続の説明はありませんが、それ以外は基本的に1回目の期日と変わりません。
調停では、様々な争点を以下の5段階に整理し、上から順に話し合いを行って行きます。
- (a)調停調書
- 弁護士は、調停が成立してから約1週間程度経った頃、裁判所から調停調書を受け取ります。
この調停調書は、調書に記載された条項に従って遺産分割の合意が成立したことを裁判所が証明するものです。
お客様は、法務局や銀行に調停調書を提出し、相続登記や、預貯金の解約等を行う事ができます。遺産分割協議書は不要なため作成しません。
登記については、お客様のご希望により、弁護士から司法書士をご紹介申し上げております。
以上をもって一件落着となります。
弁護士からのメッセージ
相続のトラブルについて自分で相手と直接交渉すると、感情がからみ、ストレスが溜まります。
また、今後どうして良いのかや、結果が分からないため、「もやもやとした気持ち」に悩まされ続けます。毎年、沢山のお客様が、このような気持ちを抱えて当事務所にお越しになります。
そして、ご相談・ご依頼の後、多くのお客様の表情は、見違えるほど明るくなります。
まだ問題が解決していなくても、直接交渉のストレスから解放され、問題が解決していく道のりを知るだけで、気持ちは大きく変わるのです。
これは、登山の途中で、山道の続く先に山頂を見付けた時の気持ちと同じです。
あなたもストレスや不安な気持ちに別れを告げるために、思い切って一歩を踏み出しましょう。ご相談をお待ちしています。
弁護士 加藤 尚憲
弁護士に依頼するメリット
- 弁護士が代わって交渉するため、相手と直接話し合う必要がなく、ストレスが軽減します
- 弁護士の専門的知識を背景にした判断により、損失を避け、最短距離の解決を目指します
- 税理士・司法書士との連携により、相続税の申告や相続登記までワンストップで進めることができます
東京西法律事務所の特長
- 豊富な経験に基づく質の高いアドバイスを提供します
- 十分な時間をかけた丁寧なサービスを提供します
- 良好なご相談環境を提供します