「法定相続情報証明制度」とは、法務局が相続人の範囲について証明する制度をいいます。
相続人の範囲を証明する必要がある場合、従来は、戸籍謄本によって証明する以外に方法がありませんでした。
もっとも、相続の際には、不動産登記や預貯金の解約など、相続人の範囲を証明する必要がある場合が複数あるのが通常です。
従って、複数の手続きを行うためには、手続が終わるごとに戸籍謄本の返却を受けるか、同じ戸籍謄本を複数入手するしかありませんでした。
これに対し、法定相続情報証明制度を利用すれば、同じ戸籍謄本を複数入手する必要はなくなります。
法定相続情報証明制度の利用方法は、以下の通りです。
まず、利用者が、相続人の範囲を証明するために必要な戸籍謄本を集め、自ら作成した「法定相続情報一覧図」と共に法務局の窓口に提出します。
法務局において戸籍謄本を確認の上、利用者に対し、「法定相続情報一覧図」の写しに法務局がその内容を認証する旨の文言を付けた証明書を交付します。
このように、法定相続情報証明制度を利用したからといって、戸籍謄本を集める必要がなくなる訳ではありませんので、留意が必要です。
弁護士からのメッセージ
相続のトラブルについて自分で相手と直接交渉すると、感情がからみ、ストレスが溜まります。
また、今後どうして良いのかや、結果が分からないため、「もやもやとした気持ち」に悩まされ続けます。毎年、沢山のお客様が、このような気持ちを抱えて当事務所にお越しになります。
そして、ご相談・ご依頼の後、多くのお客様の表情は、見違えるほど明るくなります。
まだ問題が解決していなくても、直接交渉のストレスから解放され、問題が解決していく道のりを知るだけで、気持ちは大きく変わるのです。
これは、登山の途中で、山道の続く先に山頂を見付けた時の気持ちと同じです。
あなたもストレスや不安な気持ちに別れを告げるために、思い切って一歩を踏み出しましょう。ご相談をお待ちしています。
弁護士 加藤 尚憲
